幸福になるために

趣味なし、特技なし、貯金なし、彼氏なしの底辺女がどうにか幸福になろうとするブログ

幸福になるために、服辞めてみた

のが、ちょうど一年前。


元々、服が好きで大学は服飾系の学校に行き、今の会社も「好きな服を着て仕事がしたい」という理由で入社した。

それくらい自分にとって服というものは偉大な存在で、服には魔法の力があると本気で信じていた。

しかし残念なことに、昔から自分の好きな服は男の子の服ばっかり。

キャップを被って水色のパーカーにデニムのパンツ、アディダスのスニーカー。

小学生の頃はこの服装ばかりしていた記憶がある。

高校生になってNEWSというジャニーズグループを好きになり、そのメンバーの増田貴久くんのファッションが自分の理想そのものだった。

でも私は「女子高生」というものに対して尋常じゃない憧れがあり、私の理想の女子高生は「黒髪のロングヘアーにミニスカートに紺ソックス」という姿だった。

高校時代はずっとその姿で過ごし、でも捨てきれないメンズファッションへの執念がリュックサックやバッシュ、ブレザーの下のパーカーといったところに滲み出てしまっていた。


高校を卒業したと同時に髪の毛をばっさりショートカットにした。

ガチで男の子に見間違われるような短い髪に、赤やら金やら銀やら色んな色に髪を染めた。

正直、この大学時代が最もファッションを楽しんでいた時だった。

ズボンの裾を靴下の中に入れたり、普段着でビンテージの浴衣を着たり、ネルシャツを無理やりボトムスにして履いたりしてた。

強烈にファッションを楽しんでいたし、それを褒めてもらえるのがめちゃくちゃ嬉しかった。


そして就職。

服を売る仕事に就いた。

この頃はアメカジにハマって、古着のボーリングシャツにペインターパンツを履いてパラブーツを履いていた。

この頃も楽しかった。

しかし暫くして、メンズレディース両方売ってるのにスタッフが男しかいない店に配属になった。

すると、当然のように私はレディースの責任者になった。

レディースの責任者だからレディースのファッションを熟知していなくてはいけなくて、女性のお客様のお手本にならなくてはいけない。


私は大好きなメンズファッションを辞め、髪を伸ばし、一気に服装を変えた。

snidel、MERCURY DUOなどのわかりやすい女の子ファッションを楽しむようになり、メイクやネイルも変えた。

暫くはそんなファッションも新鮮で楽しかったし、何よりメンズファッションをしていた時より男の子が私に優しくなった。

系統は違えど、私はファッションを楽しんでいた。


そして時は経ち、去年。

店舗勤務から本社勤務へと異動になった。

本社があるのは都会なのでそれなりに家賃が高く、部屋が狭くなった。

自分の持ち物の中で一番多いものが服だった。

収納に困って、あまり着ていない服を売った。

そして、気づいてしまった。


服、こんなに要らなくね?


よく見てると一年以上着てない服や、似たような服が大量にあった。

けど、それだけじゃない。

私は毎日のように「着る服がない」と嘆いていた。

こんなにたくさん服があるのに!!


そこで私は服を辞めた。

正式には、ファッションを楽しむことを辞めた。

服はたくさんあるのに、着たい服がないのだ。

それは、自分がわざわざ毎日「何を着ようかな?」と服を選んでいるから起こる現象である。

服を選ばなければ、着る服がないなんてことはない。そこにある服をただ着ればいいのただから。

それから1年間、全く服を買わず、服を選ばず、毎日ただ上から順に並んでいる服をとって着ていた。

ファッションを楽しまないことで、毎日の「着たい服がない」という虚しさから解放されたのだ。

それはそれで豊かな人生だった。


だけど昨日、ふと思った。

大学の時の自分は輝いていたな、と。

私はよく大学の時の自分の写真を見返す。

その度に、あぁやっぱりこのスタイル好きだなぁと思っていた。

そして唐突に虚しくなった。

私は今持ってる服で「着たい服」が一着もない。

いつも、「あんまり着たくない服」で生活をしていた。


それで幸福になれるのか!?否!!!


そして私は今、ここに宣言する。

私、服、再開します。


全力でファッションを楽しんでいたあの頃のように。

自分の着たい服を着て、好きなファッションをして、自信満々で堂々と街を歩きたい。


とりあえず幸福になるために、明日新しいスニーカーを買いに行こうと思う…